コントラスト~イケメン達のLOVE争奪戦~
「綾~~~~!!!」
浪打際にいる谷山が振り返りこっちに手をふっている。
その横には、俺に目をむけ、なにか言いたそうな栄一もいる。
浜辺は、やっぱり学校の奴らでいっぱいだった。
それでも、場所が広いからかまばらで
そんなに窮屈な印象は受けない。
浜辺に到着したときは
何人か、おもにクラスの奴らが声をかけてくれたけど
もう、それぞれ班行動にもどっている。
「わたしたちも、行こう!」
ちらっと俺を見て、小走りでかけていく倉持。
その見方っていうのが上目遣いなんだよな・・・・。
いや、俺の方が背が高いから、それは仕方ないんだけど。
ときどき、倉持が狙ってやってるんじゃないかと思う。
俺の心臓を、ピンポイントで貫くようなしぐさを
突然仕掛けてくるんだから、もうお手上げだ。
俺は無意識なのか、意識的なのか
倉持を数秒目で追ってから自分も足を進めた。