しみる恋。

「べ、別に、冷やかしたわけじゃ、ねえよ……ただ、昨日の今日だから、心配して――」


慌てる豊の友人に、こほん、と姿勢を正して、沙穂が言った。


「大丈夫。この人には、あたしがついているから」


鷹揚に目を細めた。
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