[続]愛しき人
「すまんな。俊哉くん。美咲はまだまだ子供で…あれがいずれ社長夫人となると思うとぞっとするよ…」

「そんなことはありません。良くしてくれています。
夫婦同伴の席など、嫌な顔せずについてきてくれていますし…
美咲も今までに社交界経験があるからか、会場でももたつくことなく助かっています。」 

「そうか…よかった。あいつは一之瀬の名前が重すぎたようだったから…」

「でも、今じゃ その一之瀬の名前が、美咲にとって、私の横に並んであるく力になっているのだと思います。私でさえ、あの雰囲気はなじめませんから…普通の女の子じゃ、もたないでしょう…」

「それはいえてるな。「みさきの力になっている」か…俊哉くんイイことを言う。ありがとう…その言葉、父も聞けば喜ぶだろう…」

「いえ。本当のことですから…」

「じゃあ。これで私は失礼するよ、俊哉くん…美咲を頼みます・・」

「はい。私のすべてをかけて…」

「ありがとう…では、」



パーティーが終了となり、

今日はそのホテルに泊まる…もちろん最上階のロイヤルスィート。

普通なら、その後、新婚旅行へ!!って感じなんだろうけど…

専務に就任したばかりで、そんなに長期の休暇を取ることはできず、

夏休みに改めて行くことにしていた…

俊哉は「ごめん」ってあやまっていたけど、私は怒ってもいなかった。
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