あたしだけのタクシー
あたしは間に合わない、間に合わないとイヤでも繰り返してしまう。
そんなこと言いたくないのに、、言いたくないのに。
てか、信じたくないのに。信じたくないのに。
あたしは走りながら、キッと顔を恐くした。

待てよ―――


まだ方法はある。
やったことないけど、
ないけどーー、、
ないけどこれをするしかない。
あたしは小さな駅どおりの道で、右手を額の上辺りにあげ、
親指だけは天を向かせた。
天に誓う。
あたし、もう遅刻とかしませんからっ!
お願いですからっ!
この最後の方法で、あたしに奇跡をください!
あたしは目を閉じて誓うと、また目を開けた。
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