Vrai Amour ~秋緒の場合~


「な、何!?」



驚いている千夏のあごを掴んで上を向かせると、俺は容赦なく唇を重ねる。

俺は初めてのキスに体を強張らせている千夏の唇を舌先でこじ開ける。

無理やり舌を滑り込ませると、千夏はさらに体を強張らせた。



「・・・んっ・・・はぁ・・・っ」



車内にくぐもった声が漏れる。

息つく暇もなく、何度も唇を重ねると千夏はぐったりと秋緒の肩によりかかってきた。



「・・・っ・・・はぁ・・っ」



唇を離すと、千夏は潤んだ瞳で秋緒を見上げた。



「・・・どう?もっと先まで進みたい?」


そう言いながら、ペロリと唇を舐める。


「・・・あなたがそう、したいのなら・・・」


「そう?」





潤んだ瞳、上気したピンクの頬。

重ねた柔らかい唇の感触。

ミニスカートから見えているすらりと伸びた白い脚




咲子と比べたらまだまだ子供だが、今の千夏は女としての色香が感じられる。

咲子と朝方まで抱き合ったのに、俺は千夏にも興味を持ってしまった。

強気な女を泣かせてみたいと思うのは俺のエゴだろうか。
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