Vrai Amour ~秋緒の場合~
2、3日してから俺はじいさんのとこに顔を出した。

ちょっと癪だったけど、千夏を紹介してきたのはじいさんだから仕方なく、だ。



「おお、会ったのか。かわいかっただろ?」



じいさんは天気がいいからと、車椅子のまま庭先で日光浴を楽しんでいる。

そして、パラソルの下のテーブルに俺は案内された。

「あのなぁ・・・いくらなんでも、今どき高校生と見合いなんて・・・」

「でも、会ったんだろ?」

「ぐ・・・」

「しかも、気に入ったからわしのところに来た。違うのか?」

「・・・ち、違・・・い、いや、そうだけど・・・・」

く、くそー

なんも言い返せねー・・・




それでも、あの日の千夏の笑顔を思い出すと、少しだけそれでもいい気がしてきた。
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