Vrai Amour ~秋緒の場合~

「千夏だってセクシーだろ?」



そう言って千夏のシートベルトを留めてあげると、そのまま千夏の太ももに指先を這わせた。


「・・・やっ」


反射的に体を避けて、手をぴしゃっと叩く。



「いってー」


その手をわざとらしくかばうって、ちらりと千夏のほうを見た。



「ご、ごめんなさい・・・」



しゅんとしているけど、手はしっかりスカートの裾を押さえている。

本当、おもしろいっていうか、可愛いっていうか・・・



「謝るときはどうするの?」


俺はおもしろくなって、ついそう言ってしまう。
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