Vrai Amour ~秋緒の場合~
俺、どうかしちゃったかな
自分でも不思議なほど、素直に千夏のことを可愛いと思える。
でも、少しだけ意地悪して泣かせてみたいなんて思ったりもする。
泣いて甘えられたら、どれだけ興奮するか、それも想像できる。
「・・くくっ」
本当笑える。
「え?何?なんで、笑うの?」
俺は必死に笑いをこらえながら、肌蹴た千夏の制服を元に戻す。
「・・・なんでもないよ。これからどこでも千夏が行きたい場所、連れてってやる。どこがいい?」
運転席に体を戻し、シートベルトを締めエンジンをかける。
「うーん、そうだなぁ・・・」
千夏はしばらく悩み、「夜景」と答えた。
女子高生と夜景・・・
さすがにそれはやばいなと思ったので、一旦千夏の家に送ってから出かけることにする。
・・・となったら、やっぱあれだよな。
「ご両親に挨拶」もしなきゃだめだよな。
少し緊張しながらハンドルを握りなおす。