Vrai Amour ~秋緒の場合~

二人を見送り、思わずほっと息を吐くと隣で千夏がじっと俺の顔を見つめていた。


「何?」

「・・・やっぱりいい女だなぁ、とか思ってた?」

・・・・やっぱり。



俺は、結婚してもヤキモチを妬いてくれるこの娘が可愛くて仕方ない。



「それは、今夜教えてやるよ」


耳元でそうささやくと、再び千夏は真っ赤になった。


「秋緒のエッチ!!」

そう言って怒る千夏の細い腰を片手でぐいっと抱き寄せた。


「ずっと抱いて欲しかっただろ?」


俺は千夏と付き合い始めて、初めて女性を大事にしたいと思った。

それに千夏はまだ高校生だったから、今日のこの日まで大事に守ってきたんだ。
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