△~triangle~

「いい加減にしろって。蓮サン嫌がってんじゃ~ん。……そんな悪い子にはオシオキですね?」

そう言って順平は笑うと、ドンとノラを床に組み敷いた。

「……っ……放して!!蓮!!……蓮!!」

またノラが繰り返し僕の名を呼び、強く、強く、瞳を閉じる。

……そう、僕は本当は知っていた。

僕の本当に望むモノは……すでに僕の傍にあった事を。

それは僕がずっと目を背け続けていた事で、僕が頑なに受け入れようとしなかった真実。

……一人ぼっちは嫌だ。

そんな幼い自分の呟きが聞こえた気がした。
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