△~triangle~

「俺もアナタに自分から会いに行くとは思っていませんでした」

敬語で淡々と答えて見せる俺の姿に、彼は微かに眉を顰めて首を傾げて見せた。

「……それで?」

短くそう呟き俺の答えを待つ彼をジッと見つめる。

飄々とした顔をしているが、緊張しているのか、肘掛けに置かれた彼の手が、きつく握り締められているのに気付いた。
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