△~triangle~
34 新しい《今日》(ノラ)
朝、目を覚ませば、そこにはもう……二人は居なかった。
眩しい朝日の照らすこの部屋には、床に寝ころんだままの私と、その私に寄り添う様に身を丸めているシロだけ。
シロは私の起きた気配に気付き、毛玉の様に丸くなったまま耳をだけをこちらに向ける。
そのままゆっくりと体を起こせば、大きな窓の先に光る、眩しい太陽が見える。
そして窓ガラスに貼られた《それ》を見て……クスリと笑った。