△~triangle~

「僕……ノラが好きみたい」

その僕の突然の呟きに、ブハァッと明が勢いよく味噌汁を吹き出した。

「……はぁ!?」

驚いた様な二人の声が重なり、二人は熱でもあるのかと言いたげに眉を顰めたまま、僕の様子を窺っている。

「ノラの事が好きだって言ったの」

そう言って明の吹き出した味噌汁だらけのおかずを眺めたまま、困った様に笑って肩を竦めて見せる。

「な、な、な、な……」

明はそう声を詰まらせると、それからゴクリと息を呑み、ドンとテーブルを叩く。
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