△~triangle~

「……ほ、保留で!!」

「保留~!?」

そのノラの答えに、明が気の抜けた声を洩らす。

「い、今はそんな話しなくていいでしょ!!今はとりあえずご飯を食べよう!ほら、冷めちゃうよ!!」

そう言ってノラは興奮し立ち上がったままの明を無理やり椅子に座らせると、強制的に箸を持たせた。

「飯なんか食ってられるか!俺は……」

「……ちゃんと考えるから」

明の言葉を遮ってノラはそう答えると、困った様に笑って見せる。

それに明はしぶしぶ頷くと、少し不機嫌そうに眉を顰めたまま、また朝食を食べ始めた。

その彼の横でノラは心底疲れた様に息を吐き、でも少しだけ頬を赤らめたまま、モシャモシャとサラダを食べている。

そんな二人の姿を横目にクスリと笑ってお茶を啜ると、明は小さく息を吐いて……それからニヤリと笑った。
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