△~triangle~

「……蓮」

小さく名前を呼んで蓮を……そっと抱き締めた。

蓮はビクッと身を強張らせて、料理を置く手を止める。

「お願いだから……俺に嘘……吐くなよ」

そう言って縋る様に蓮を抱き締めると、蓮は小さく震える声で「ごめん」と謝った。

……俺はずるくて卑怯だ。

……全てを知っていて……それでさえ尚、『二人』を自分の元に留めようとしている。

蓮は少し悩んだ末に、そっと俺の背中に手を回してきた。

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