--測定不可能--
と、その時、そっと肩に手を置かれた。
大きくて温かい手だった。
早川くんがまた元の笑顔に戻っていた。
「早川……くん?」
「空でいいよ…。」
「空くん…」
「怖かったら、つらかったら、無理しなくていいよ…。」
空くんはそっと立って、私に手を差し延べた。
私がその手をとり立ち上がると、彼は私を襖のほうに引っ張った。
「来て…!空部さんに来て欲しいところがある!」
私は空くんにひかれるまま、部屋をでてすぐ右の階段を下った。