--測定不可能--
――――――
次の日。
少しだけ朝早くに、学校にきて、第二特別教室に向かった。
特に用事はなかったけれど。
教室に入って、カーテンを開けて、朝日に照らされた黒板を見てみる。
いつもとかわらない、落書き。
その端っこに、特に意味はないけれど、なにかが書きたくなって。
白のチョークをとった。
"早川 空"
癖の強い、小さな字で彼の名前を書いてみる。
その下に。
"如月 満"
何度も何度も書いた名前を書いてみる。
特に意味はない。
書きたかっただけ。
黒板消しをとって、消そうとした。
けどやめた。
どうせ誰もこないのだから…。
私はまた、教卓に座って、時計の音を数えはじめる。
この癖がついたのはいつからだったかな……。
そんなことを思いながら…