--測定不可能--
かたん……
後ろでそっと机を立てる音がした。
振り向くと空くんが私の倒した机を揃え直していた。
「空くん………」
「満ちゃん、大丈夫?」
「うん………」
「ダンスの練習もほどほどにしなきゃ危ないよ。」
空くんは微笑んだ。
私も立ち上がって机を揃えた。
「このお金、もらったの?」
最後に空くんは、私が投げたくしゃくしゃの五千円札をとってきいた。
私はこっくりうなづいた。
「でも……いらないの………。あげる。」
「そう…」
空くんはそれを教室の後ろのごみ箱に捨てた。