ケンカ+理解×大好き=友情
ミサキはそれを目撃しちゃったわけか……。
でもあっちゃんは、ユナちゃんとラブホに行きながら、ユナちゃんとは何もしていないと言った。
「……本当に?」
ミサキに絶交された手前、ウソをついているんじゃないかと思い、あっちゃんの目をジッと見つめた。
あっちゃんは揺るぎない視線で私を見つめ返しけろりと言う。
「彼氏のことで意地になってそうしたって分かってたし、さすがにそんな状況で手は出せないよ。
ユナとそんなトコ行って、ムラッとしなかったって言ったらウソになるけど。理性で我慢したっ」
何かをふっ切るように明るく言ってるけど、あっちゃんはどこか寂しそう。
「……私はそういう経験ないから、よくわかんないけどさ。
あっちゃんが傷ついてないみたいで、よかった」
あっちゃんは目を見張り、
「……なっちゃんは優しいね。
今、なっちゃんと話せてよかった」
と、頬を緩める。
面と向かってそんな褒められたら恥ずかしいだろっ。
「……でも、ミサキのこと……。
私じゃ何ともできなかった……」
照れ隠しと本題に移るため、ミサキのことを口にした。