ケンカ+理解×大好き=友情
「まさか、みいちゃんに見られてたなんてな……」
あっちゃんは、空になったグラスを両手で挟んでクルクル回し、眉間にシワを寄せる。
ユナちゃんとあっちゃんの間には何もなかったと言っても、今のミサキは信じてくれないだろうな……。
あっちゃんは心もとない表情で、
「ごめんな。俺のことで、なっちゃんとみいちゃんの仲までおかしくなっちゃうなんて……。
みいちゃんに絶交されたこともショックだけど、2人は幼なじみなんだよね……。
2人が仲直りできるように、できることは協力するから。
本当に、ごめん……」
あっちゃんは、ミサキに縁を切られたことより、私とミサキが仲たがいしたことを気に病んでいる。
「あっちゃんのせいじゃないよ。
私が悪いんだ。今まで、ミサキの気持ちを考えてあげられなかったから。
ミサキのこと考えてるつもりだったけど、結局は自分の意見を大事にしてただけ。
嫌われて当然……」
私はわざと歯を見せるように笑い、グラスに半分残っていたコーラを一気に飲み干した。