ケンカ+理解×大好き=友情
4·あゆみよって
あっちゃんはミサキと仲直りしたいと言った。
「私だって、このままでいいとは思ってないよ。
私とミサキの間はともかく、あっちゃんとミサキには仲直りしてもらいたいし……」
「ダメ! なっちゃんもみいちゃんと仲直りするの!
で、俺もみいちゃんと仲直りして、3人でハッピーエンド!」
語尾にカラフルな音符をたくさん付けたような口調であっちゃんは席を立つ。
「もう帰るの?」
「みいちゃんに会いに行こ!」
「ええっ!」
あっちゃんは、ミサキからの絶交メールをまるっきり受け入れていない。
「今はやめとこうよ!
ミサキも頭に血のぼってるし、ちゃんと話し合いできるかどうか分からないよ!?」
「そうかもしんないけど、こんなまま帰ってもグッスリ寝れないって!
それに来週はワンゲルで富士山行くんだよ?
なっちゃんだって、みいちゃんと険悪なまま山登りするなんて、気持ち悪くない?」
「まあ……」
「善は急げ!!」
ビックリした。
あっちゃんがこんなに熱血漢だとは思わなかった……。
ファミレスを出てずんずん歩いてゆくあっちゃんの背中を見ながら、私たちってすごく仲が良いように見えても、お互い知らない部分がまだまだたくさんあるんだなって感じた。