love game



だから、あたしはこの後に待っていた真実を受け入れたくなかった。


一番の理解者はあたしだと思っていたから。


庵ちゃんは必ずあたしの所に戻ってくるって自信があったから。





「…えっ?もう一回言って」


あたしの聞き間違いであってほしい。

だって―…


「だから、今日から安田と俺、付き合うことにしたから」


えっ―…何で?


「庵ちゃんは安田さんのこと好きなの?」


今までみたいに言ってよ…“ただ何となく付き合っただけ”って。


「……」

―…ん?あれ…。


ポフっ


庵ちゃんは急にあたしの頭に手を乗せて、顔を見られないようにしていた。


さっき見えた時の顔、真っ赤だったよね。


それに、庵ちゃんは気づいてないのかもだけど、今のこの行動は照れてるときにする仕草なんだよ。



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