リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
そろそろと、薄目を開けて、表示されている数字を明子は見た。
今が真夜中だということも忘れ、天を突くような悲鳴を上げそうになるのを、寸でのところで明子は押し留める。
一瞬、くらりと目が回り、膝から崩れ落ちた。
見間違いだと思いたかった。
増えてる。
いや、それは判っていた。
想像以上に、増えていた。
とんでもなく、増えていた。
(超、ウルトラおデブに、なってるよぉーっ)
(どうしよーっ)
明子は呻くように頭を抱えた。
(いや……)
(まあ……)
(それは、判っていたけど)
(今が、人生最大級に太っているって)
(その現実は、認識していたけど)
(それは、判っていたんだけど)
(判って、いたんだけど)
(判っていた、はずなんだけどぉぉぉーっ)
(七十キログラム超えは……)
(マズいだろおおぉぉぉーーーーっ)
心中で、明子はそう絶叫した。
今が真夜中だということも忘れ、天を突くような悲鳴を上げそうになるのを、寸でのところで明子は押し留める。
一瞬、くらりと目が回り、膝から崩れ落ちた。
見間違いだと思いたかった。
増えてる。
いや、それは判っていた。
想像以上に、増えていた。
とんでもなく、増えていた。
(超、ウルトラおデブに、なってるよぉーっ)
(どうしよーっ)
明子は呻くように頭を抱えた。
(いや……)
(まあ……)
(それは、判っていたけど)
(今が、人生最大級に太っているって)
(その現実は、認識していたけど)
(それは、判っていたんだけど)
(判って、いたんだけど)
(判っていた、はずなんだけどぉぉぉーっ)
(七十キログラム超えは……)
(マズいだろおおぉぉぉーーーーっ)
心中で、明子はそう絶叫した。