リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
この一週間、低いとは言え、ヒールのある靴を履き続けた。
今日は、久しぶりに五センチを超えるヒールの靴を履いたせいか、明子の脹ら脛がやけに張っていた。
アイスクリームをテーブルに置いて、食べやすい硬さに溶けるの待っている間、明子は毎日頑張ってくれた足の労を労うように、じっくりとマッサージした。
ふと、デジタル時計に目を向けると、そろそろ、お楽しみのテレビの時間になりそうだった。
(ちょうど、お茶会の後半あたりが、アイスの食べごろだわね)
(明日は休みだし、今日は少し、夜更かししよっと)
(一週間分の『高杉兄弟』、ぜーんぶ、観ちゃおうかなー)
(あ!)
(関ちゃんが出ていた、二時間ドラマもあったんだわ)
(ドラマは、明日のお楽しみにしようかな)
そんなことを思いながら、うふふと笑った明子は、携帯電話に着信があることに気がついた。
(誰だろ?)
名前を確認して、
明子の息が止まった。
それは、牧野からの電話だった。
どうやら、入浴中にかかってきたらしい。
メッセージが残されているようだった。
明子の指が、戸惑った。
確認しなきゃと思うのに、携帯電話のボタンが押せない。
二度。
三度。
息を、吸って吐いてを繰り返して。
明子は、ようやく携帯電話のボタンを押した。
今日は、久しぶりに五センチを超えるヒールの靴を履いたせいか、明子の脹ら脛がやけに張っていた。
アイスクリームをテーブルに置いて、食べやすい硬さに溶けるの待っている間、明子は毎日頑張ってくれた足の労を労うように、じっくりとマッサージした。
ふと、デジタル時計に目を向けると、そろそろ、お楽しみのテレビの時間になりそうだった。
(ちょうど、お茶会の後半あたりが、アイスの食べごろだわね)
(明日は休みだし、今日は少し、夜更かししよっと)
(一週間分の『高杉兄弟』、ぜーんぶ、観ちゃおうかなー)
(あ!)
(関ちゃんが出ていた、二時間ドラマもあったんだわ)
(ドラマは、明日のお楽しみにしようかな)
そんなことを思いながら、うふふと笑った明子は、携帯電話に着信があることに気がついた。
(誰だろ?)
名前を確認して、
明子の息が止まった。
それは、牧野からの電話だった。
どうやら、入浴中にかかってきたらしい。
メッセージが残されているようだった。
明子の指が、戸惑った。
確認しなきゃと思うのに、携帯電話のボタンが押せない。
二度。
三度。
息を、吸って吐いてを繰り返して。
明子は、ようやく携帯電話のボタンを押した。