キスはおとなの呼吸のように【完】
必死なようすでいいわけっぽく昔話をするカズトは、本気で恥ずかしそうにしている。

わたしはカズトの奥にある犬のステッカーを見ながらいった。

「ふーん。ちっちゃいカズトか」

今年三歳になる年齢(とし)の離れた弟を思いだし、カズトがむしょうに愛しくなった。
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