キスはおとなの呼吸のように【完】
「じゃあ、これからは営業まわりのときのフォローだけじゃなく、力仕事でもたよりにさせてもらおうかな」

大上先輩はわたしが過去にどれだけの大ぽかをやらかしても、絶対の信頼をおいてくれている。

ありがたいことだとは思うが、わたしはとくによろこびを感じなかった。

こういうかわいげのない性格は、きっと一生なおらないのだと思う。
< 16 / 380 >

この作品をシェア

pagetop