キスはおとなの呼吸のように【完】
連絡をしたところでカズトがなんというかわからない。
だが、なんの音沙汰もない状況でこの現場を目撃でもしたら、なにかよからぬかん違いをされてしまうかもしれない。

そういう状況は、わたしとしてはひじょうに気まずい。
口がうまくないので、説明してもいいわけみたいになり、からまわるおそれがある。
なんといってもこの店は、三本酒店がお酒をおさめている居酒屋なのだ。

割りかんで会計をすませ、大上先輩のうしろに続きそそくさと居酒屋をでる。

と。
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