キスはおとなの呼吸のように【完】
「おれはシオリに、ほかの男がアプローチをかけないかっていつも心配ですけどね。営業で毎日たくさんの人と会ったりするだろうから」

なんというか、こちらはこちらで、いらぬ心配をしているらしい。

こんなおもしろみのないわたしなんかに、いいよる男の人がほかにいるとでも思っているのだろうか。

じょうだんなのか本気なのかもわかりづらいうえ、おとななのか、こどもなのかもよくわからない、微妙なラインの対応だった。
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