キスはおとなの呼吸のように【完】
じっさい、インターネットビジネスで輸入代理店をしている四葉屋は、フロアにいる社員全員が毎日とんでもなく忙しそうだった。
刻一刻と変化するドルやユーロのレートをチェックし、ときにはサイトを更新し、ときにはプリントアウトをしている。

顧客である日本人は送料もふくめ、一円でも安く品物を手にいれたいのだ。

そんなニーズにこたえるため、パソコン画面を凝視しながらキーボードをたたき、さらには同時に手書きのメモまでとっている。
そのかんも問いあわせの電話はひっきりなしだ。
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