キスはおとなの呼吸のように【完】
ひいこらしながら大上先輩を肩にかついでアパートに到着した。

ひとり暮らしをはじめて以来、男の人を一度もあげたことがないわたしの部屋。
うしろめたい気持ちもあったが、事態が事態だ。
しかたがない。

明かりをつけて先輩をベッドに運ぶ。
わたしはローテーブルをはさんだむこうのソファに距離をおいて陣どることにする。

先輩をベッドに寝かせるとき、思いだしてきいてみる。
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