キスはおとなの呼吸のように【完】
ベッドに横になったまま窮屈な低い天井を見あげる。
手が届きそうで届かない、そんな距離がもどかしい。

いつかのカズトの残念そうな顔を思いだし、大上先輩を泊めたことをわたしははげしく後悔した。

いくら既婚者で先輩だといっても、酔っている男性をうかつに部屋にまねきいれるものじゃない。
< 237 / 380 >

この作品をシェア

pagetop