キスはおとなの呼吸のように【完】
「なるほど」

まだ気のない返事をする。

なにかほかに有益な情報はないものか。

わたしは考えた。

だが。

倉庫探しの日以来、ひとつも思いつかなかった感想がとつぜんふってくるわけもない。
ここでまえのめりになりすぎて、むちゃくちゃな理論を展開し、市橋商事のときのように失敗したくなかった。
< 271 / 380 >

この作品をシェア

pagetop