キスはおとなの呼吸のように【完】
「しかし、プリンターでの排出か」

大上先輩は、妙に感心していた。

「これは、おれも考えなかったよ。よくそんなことに気がついたな」

わたしはとっさに思いついたから口にしてしまったと正直にいった。

「なるほど」

そのせりふで先輩は妙な納得をした。

「だから話としては詰めが甘かったのか」

こまかいだめだしをくらうと、ぐうの音もでない。
反射的にあやまった。
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