キスはおとなの呼吸のように【完】
「ひさしぶりですね。お仕事忙しかったんですか。おつかれさまです」

サラリーマンは恥ずかしそうにカズトにいう。

「このまえはすまなかったね。カズちゃん。反省して二週間ばかり酒断ちをしていた」

「ははっ」

カズトが笑う。

「それじゃあ、もうのみたくてしかたないでしょ」

ぜんぜん気にしていないといった感じの、いつもの笑顔だ。
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