キスはおとなの呼吸のように【完】
「カズトくんはものを売るほうで、おれは買うほうの立場だ。わかるな。店員は客に対して頭をさげるのが仕事だ。すまないが、そういう口をきかないでくれ」

そういってカズトの手をふりほどこうとした。

しかし。

がっちりつかんだカズトの手は、ちょっとやそっとじゃ離れそうにない。
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