キスはおとなの呼吸のように【完】
「カズト」

地面にしゃがんだカズトはうつろで、ほうきもちりとりも用意せず、割れたガラスを手で直接拾い集めていた。

右手でつまんで拾いあげ、パーにひらいた左の手のひらにひとつひとつのせていく。
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