キスはおとなの呼吸のように【完】
24.恋のカタチ、未来のキスと
わたしからしかけるキスは、はじめてだった。
わたしはカズトのうわくちびるを自分のくちびるではさみ、したくちびるもおなじようにくちびるで甘くかんだ。
うすく口をつけたまま、カズトのくちびるの輪郭にそって舌を這わせた。

深いキスをしてほしいと思うことはあっても、こういうキスを自分からするのは言葉にするより恥ずかしい。

いくら車の陰に隠れているといっても、胸の底に隠しておきたい自分の本音や欲望を大声で宣伝しているみたいな感じだ。
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