キスはおとなの呼吸のように【完】
わたしはこんな人間ですよといいながら、みっともない姿を街じゅうにさらしているようで、胸が高鳴り、顔から火がでそうになる。

だけど。

わたしはキスをやめなかった。
くちびるをなぞる舌をおそるおそるカズトのなかに侵入させる。

カズトの上下のくちびるを、硬くした舌の先で割っていく。
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