キスはおとなの呼吸のように【完】
嫉妬をしたり、やつあたりをしたりと、おたがいにこどもの部分はあるけれど、こういうところはやっぱりちゃんとおとなどうしで、たがいに距離をおいたつきあいを今でもふたりは続けている。

もちろん、わたしと大上先輩もそれまでのように、部下と上司として毎日いっしょに営業まわりに歩いている。

キスのことは水に流すつもりはないけど、蒸し返すつもりもない。
わたしはまだまだ先輩のうしろにくっつき、営業マンとして、そしておとなとしてのスキルをみがかなければならない。
< 366 / 380 >

この作品をシェア

pagetop