キスはおとなの呼吸のように【完】
「どうせわたしは空気みたいに存在感がないですよ。残念なカズトの彼女です」

わたしがいうと、カズトは半笑いのまま眉をひそめた。

「あれ? シオリ。それ、修飾語おかしくないですか? そのいいかただと、おれが残念なやつみたいにきこえるんだけど」

わたしはいってやった。
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