キスはおとなの呼吸のように【完】
せまい閉鎖空間で落ちつくといえば落ちつくが、自分の彼氏がまだ仕事をしているのに、わたしだけおなじ敷地のなかでぼんやりしているというのも、どうにももうしわけない。
完全な手持ちぶさたというやつだ。

わたしは私道ではなくヴァンのカーゴルームのほうに歩いた。
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