キスはおとなの呼吸のように【完】
「すみません……どうぞ」

わたしはせいいっぱいのつま先立ちになり、うえにむかって両手をのばした。
先輩が重そうにかかえている12号サイズの巨大ダンボールにそっとしたから手をそえる。

数段ぶんの絶対的な高低差。

上空のダンボールは、よほど重さがあるようだった。
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