キスはおとなの呼吸のように【完】
目をやると、先ほどの酔っぱらいのサラリーマンがなにか叫んでいる。

どうやらのみかけのワンカップのびんを自分で倒してしまったらしい。
ステンレスのバーカウンターが酒びたしになっている。

「なんで倒れるんだよ。おれはただ、ここにおいただけなのに。バカにしてんのか、おまえ」
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