キスはおとなの呼吸のように【完】
横長のバーカウンターの両端にわたしと、ダイオキシン化した酔っぱらいがとり残された。

いやだな。

そんなふうに思いながら横目でぼんやり眺めていると、さんざんびんに文句をつけていた酔っぱらいが顔をあげてこちらをむいた。

「なに笑ってんだ、おまえ」
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