Vrai Amour ~駿の場合~


「・・・さっちゃん」



触れたらもう戻れないと思った。

でも、想いは溢れて止まらなかった。




無我夢中でその白い肌を撫で、印を残すように吸い上げた。

さっちゃんはそのたびに甘い声を漏らしそうになって、唇を噛み締める。

そういう経験がなかった僕は、本能で彼女を愛した。




「あっ・・・あぁ」




彼女の甘いあえぎ声に、僕は耐え切れず奪うようにして突き上げた。

優しくなんて抱けなかった。

それだけ激しく彼女を愛した。




ただ・・・今思えば、それだけを後悔している。
< 11 / 30 >

この作品をシェア

pagetop