Vrai Amour ~駿の場合~
そして、秋緒様が留学から戻られ、大学を卒業してからは

お屋敷とは別の場所に逢瀬の場所を設けるようになった。




そこに送り迎えをする役を仰せつかったのがこの私だ。




もちろん、そこに滞在する間のお世話もする。







当然、夜もそこに滞在するわけで・・・・








一晩中、秋緒様に身を任せている奥様の声が漏れ聞こえてくる。




いっそ、秋緒様の役を押し付けてくだされば・・・と思ってしまう。


愛する人が他の男の腕の中で甘い声を漏らしているのを聞かされるのは

心臓をえぐられるようにつらい。
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