Vrai Amour ～駿の場合～

そして、それもつかの間

今度は秋緒様と美空様が婚約される、という話を聞いた。



正直、自分にはわけがわからずただ言われるがままにその準備をしていた。

しかし、その間も秋緒様との逢瀬は続いている。






奥様は何を考えていらっしゃるのか・・・

ただまっすぐに奥様のことを考えることしかできない私には

二人のゆがんだ愛情を理解することはできない。





ただ、秋緒様は焦っているように、奥様を激しく攻め立てるようになった。

悲鳴のようなあえぎ声に、思わず身体がぴくりとしてしまう。

けれど奥様に何かあったら、私がお守りしなければならない、と忠誠心のほうが先立った。