Vrai Amour ~駿の場合~
恵様の配慮で、朝比奈姓に改名した奥様・・・じゃなかった

咲子はお屋敷の敷地内にある朝比奈の家で暮らすことになった。

我が家の両親は今だ健在で快く咲子を受け入れてくれた。

咲子もすんなりと朝比奈に打ち解け、以前の「さっちゃん」の姿を取り戻した。




「・・本当に大丈夫か?」


「ええ、もうすっかり」



元気を取り戻した咲子から、「子供」を打診された。

初めて咲子を抱いてから約30年は経っている。

まさかこの年になって子供が欲しいと言われると思わなかったので、正直うろたえてしまった。



「正直この年で赤ちゃんを育てるのはきついかもしれない。でも私の夢、叶えて欲しいな」





咲子の夢は2つあったらしい。


1つは「駿くんのお嫁さんになること」

2つ目は「駿くんの子供のお母さんになること」
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