【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦
「「…え?」」
美菜と悠士君は2人同時に私の方を向く。
「そう、mon chouchouフランス語で私の可愛いこちゃん。ここのオーナーが自分の娘のために付けたらしいけどね」
柾樹は看板を眺めながら、瞳を細めてフッと笑う。
「…そうなんだ」
それだけで、そのオーナーさんが娘を溺愛してるのがわかる。
そんな意味を込めたお店の名前なんて、素敵すぎる。
「さ、中入ろうッ!」
美菜は、そんな事はどーでもいいとばかりに、はりきって私の腕を引っ張って店内へと入った。