【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊦


「美菜ぁ~私あれ着なきゃダメ?」


ホームルームが終わって美菜に聞いた。


開口一番に聞いた。


「ダメよ絶対にダーメ!アンタは一番と言って良いほどの看板娘になるわよ!」


いや、ばっちりウィンクされても嫌なもんは嫌だ。


「恥ずかしいぃぃいぃぃ~!!」


「お前も何で率先してやってんだか…」


悠士君は最早呆れ顔で美菜を見ている。


「委員長に頼まれたのよ。せっかくクラス中がノリ気になったのに、そこの男2人は納得してないわね?」


美菜は柾樹と悠士君を見て溜め息混じり。


「「自分の女があんな格好して接客とかしてたら誰だって嫌だろ!」」


柾樹と悠士君はめずらしくハモって言った。


それは後にも先にもこの時だけだった。


「ハイハイ。大丈夫。大丈夫。そのためにボーイもいるんだから」


…そう、にゃんにゃん喫茶は女の子が猫の格好で接客して、男子は半分は裏方、半分はボーイになる事になっている。


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